活動計画のワークショップなどをさせていただいていることから、【目標達成の専門家】などと名乗ったりしていますが、50歳という節目、そして独立して5年目を迎える年に、一つの大きな目標を達成することができました。

足かけ3年という時間を要しましたが、この度、中小企業診断士試験に合格いたしました。

50歳で中小企業診断士試験に合格し、晴れやかな笑顔で合格を報告する飯塚様のキャラクターイラスト

楽な道のりではありませんでしたが、この「3年」という月日は、私にとって単なる試験勉強の期間ではなく、これまでの20数年のキャリアをプロの視点で体系化するために必要な、まさに「リスキリングの期間」だったと感じています。

そもそも中小企業診断士とは?

そもそも「中小企業診断士」とは、中小企業の経営課題に対して診断・助言を行う、日本で唯一の経営コンサルタントに関する国家資格です。

よく「経営の総合医」とも例えられますが、財務、マーケティング、人事、生産管理、IT、法務、そして経済学まで、ビジネスに関わるあらゆる領域を網羅的にカバーします。特定の分野に偏らず、経営を「俯瞰して見る力」が求められる、まさにプロのコンサルタントとしての土台となる資格です。

日本で唯一の経営コンサルタントに関する国家資格だということもあってか、中小企業診断士の資格はその広大な学習範囲と選抜の厳しさから、難関資格ともいわれています。

経営の総合医とも呼ばれる中小企業診断士の広大な学習領域と、試験の難易度をイメージした挿絵

全7科目のマークシートによる1次試験に加え、1次試験の知識をもとに分析・助言の能力を問う2次試験、全4科目・各科目400~500字程度の筆記試験を突破しなければなりません。(その後、口述試験という面接もありましたが、私の受験回で廃止になるそうです。)

最終的な合格率は例年4〜5%前後で、一般的に1,000時間以上の学習が必要と言われています。1次試験を突破しないと2次試験には進めず、1次試験合格の2次試験受験の権利は2回まで。私の場合1次試験は初年度に突破したものの、2次試験の壁に2年続けて跳ね返され、もう一度1次試験から受験しなおしの3年目で何とか合格することができました。

中小企業診断士は、ほかの士業のようにその資格を保有していないとできない「独占業務」があるわけではないにも関わらず、多年度浪人を経験するかたも多いことから。「取らないと気持ち悪いが、取っても食えない【足の裏の米粒】資格の代表例」と言われることもてあるようです。

なぜ『合格率約4%の壁』に挑んだのか?

ではなぜ、取っても食えない「足の裏の米粒」でありながら難関資格である、コスパの悪さの象徴のような中小企業診断士に私が挑んだかというと、コンサルタントと名乗るにふさわしい「客観的な権威性」と、お客様に安心していただける「体系的な知の土台」が欲しかったからです。

客観的な権威性と体系的な知の土台を手に入れ、信頼されるプロコンサルタントを目指す決意のイメージ

私が会社員をやめて起業を志した際に感じたのは、「世の中にまあ、コンサルと名乗る人の多いこと多いこと!」。

コンサルタントいう仕事は、ある意味で誰でも名乗れ「玉石混交」。私自身も大事な退職金の一部を「石」のほうのコンサルタントに使ってしまったことが何度かありましたし、コンサルタントという言葉の響きに「怪しさ」のようなものを感じることさえありました。

「玉石混交」と言われるコンサルタント業界の中で、真の専門性と誠実さを追求する姿勢を表現したイラスト

ただ、販促支援の実績を重ねるうちに、みずからも仕事の説明をするうまい言葉が見当たらず「平たく言うと販促のコンサル」、ということが増えてきたこともあり「客観的な権威性」が欲しいと思うようになりました。

また、これまでの会社員時代を含めたキャリアの中で、中小企業診断士の試験科目の内容に少なからず触れてきた自負もあり、一度網羅的に学びなおし「体系的な知の土台」を構築することで、お客様に対し多面的な切り口で最適なアドバイスができるようになりたいと思ったのです。

1次試験~自身のキャリアとの答え合わせ~

新しく学ぶことも多かったので大変ではありましたが、以下が中小企業診断士の1次試験の科目と私の過去の経験です。

1次試験科目とキャリアとの接点

  • 経済学・経済政策
    経済学部卒(…これは酒ばかり飲んで勉強してなかったので名前だけ)。ただ、個人投資家としてマクロ経済の動向には常にアンテナを張っていました。
  • 財務・会計
    FP資格も一応は持っていますが…。どちらかというとファンダメンタルズ重視の株式投資の経験で財務諸表を読み解く力を養いました。
  • 企業経営理論(マーケティングや組織論)
    20年以上、大企業に属し中小企業を得意先にしてきた営業経験があります。
  • 運営管理(工程や店舗の管理)
    営業とはいえメーカー勤務でしたので業務改善は身近でした。2級建築施工管理技士やシックスシグマ・グリーンベルトの知見がそのまま武器になりました。
  • 経営法務
    宅建を保有してるので、民法などの基礎知識は持っていました。
  • 経営情報システム
    起業後、ホームページ制作などのWebマーケティングに携わっていたので、IT用語には一定の馴染みがありました。
  • 中小企業経営・政策
    補助金などに興味はあったものの、知識としてはほぼ白紙の状態。日本の施策をゼロから学ぶ、新鮮な機会となりました。

取り組んでる当時にそんな余裕はありませんでしたが、いま振り返ってみると試験勉強は単なる「暗記」ではなく、私の20数年の歩みを理論立てて整理していく作業だったようにも思えます。その時々でやってきた「点」の経験が、学習を通じて一本の「線」に繋がってきた感覚もあります。

20数年のキャリア(営業・メーカー・資格)が試験科目と繋がり、過去の経験が「線」となって武器に変わる様子を表現したイメージ

現場の泥臭い実体験に、診断士としての体系的な理論が加わったことで「引き出し」が増え、自分自身のコンサルタントとしての解像度が一段階上がった。そんな気がしなくもありません。

2次試験~高い壁。知識を「実戦の思考」へ~

これまた過去の大学受験や資格試験の経験からか、マークシートで暗記メインの1次試験は受験した2回とも1回で合格点を突破できたのですが、記述式の2次試験については2度ほど跳ね返されました。

2次試験では、1次試験の7科目の知識が、以下の4つの「事例」へとギュッと凝縮されます。

2次試験内容

  • 事例 I(組織・人事):企業経営理論の知識を使い、組織の成長や活力を生むための処方箋を書く。
  • 事例 II(マーケティング・流通):私の本業に近い領域。ターゲットの強みを活かし、売上を上げる戦略を提案する。
  • 事例 III(生産・技術):運営管理の知識を活かし、現場の無駄を省き、効率的な体制を整える。
  • 事例 IV(財務・会計):財務諸表などから、企業の健康状態を見抜き、将来の投資の意思決定を支援する。

80分×4科目で、事例企業の分析をして課題を見つけ助言する。その「思考のプロセス」を問われるのが、記述式の2次試験です。

そもそも400~500字の筆記で時間が足りないし、出題者の意図を汲むのも難しい(なまじ実務の経験があると題意を外す)。そしてなにより模範解答が示されないので、対策があっているのかもわからない(予備校や参考書の回答も結構バラバラです)。肉体的にも精神的にもキツイ試験です。

難関の中小企業診断士2次試験に挑み、現場の勘を論理的な戦略立案へと昇華させる思考プロセスのイメージ

私の場合、この「事例」という名の疑似コンサルティングに、3年にわたり延べ300事例ほどは取り組んだと思います。3年かけて少しずつ、自分の「現場の勘」が「客観的な戦略立案」へと変わっていったのだと思います。

資格は「手段」、目的はその先にある

私には、上記のような目的と基礎的な知識があったので3年間に渡り挑戦することができましたが、コスパの良い資格かどうかは今のところまだわかりません。ただ、自身の「自分の提供価値を高める」ための必要な投資だったとは思います。

「取っても食えない」と言われるこの資格を、価値あるものにするか、文字通り足の裏の米粒で終わらせるかは、これからの私の活動次第。ようやく「スタートライン」に立った気分です。

中小企業診断士合格を新たなスタートラインとし、行政書士への挑戦や事業拡大を見据える未来への展望イメージ

これからセカンドキャリアを目指す方々のために、中小企業診断士が有益かどうかは随時ブログ等で活動を発信していこうとは思いますが、実務面においては今後、以下の2つの軸で事業を拡大・進化させていこうと考えております。

今後の事業展開

  • 新市場への挑戦
    メイン業務であるマーケティング・販促支援については、外構業界以外の新市場へも積極的に展開してまいります。
  • 外構業界への深化
    メイン顧客である外構業界の皆様に対しては、これまでの販促支援に加え、組織作り、工程管理、そして財務戦略まで含めた、より多角的で深い伴走支援を提供し、皆様の成長にさらに寄与していく所存です。

さらに、中小企業診断士という「経営の土台」を手に入れた今、次なるステップとして「行政書士」への挑戦もスタートさせています。経営の「攻め(販促・戦略)」を診断士として支え、契約や権利義務といった「守り(法務)」を行政書士として固める。この両輪を揃えることで、より盤石なサポート体制を築いていく考えです。

これからも、お客様の目標達成に向け共に歩んでいきたいと思います。これからも、どうぞよろしくお願いいたします!

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